真夏の水汲み

2014年5月25日日曜日

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真夏の上海は、真昼に外に出るだけで大変だ。

暗くなってから、水を汲みに下に下りた。 
「打水」とかいて、Dǎ shuǐと読み、意味は水汲み。 
「打」、という動詞は見事にいろんな意味で使える。 
打つ、はもちろんのこと、ほかには「打飯」で、 
容器だけもってって、その容器にご飯を入れてもらうという 
用法もあったり。ま、それはそれとして。 

水汲み機に、5角を入れて、オンを押すと、水が出てくる。 
それを、空の4リットルペットボトルで受ける。 
「水汲み機」と書いている、その虹色の安い光を、 
水を汲んでいる最中に見る。 
漢字が、虹色の小さな光を発しているのを見ていると、 
なぜだか急に悲しくなった。 

両手に水で満たされたボトルを持って、 
アパートへ戻るとき、茶色のかわいい猫がいた。 
大きい女の子が、しゃがんで、その猫をなでていた。 
彼女は、「猫を見ましょう」といって、その猫のところに 
かけて行った。そして大きな女の子と彼女は、 
しゃがんで会話を始めた。 

大きい女の子は唐突に「この猫持ち帰って飼えば?」と彼女に聞いた。 
彼女は、実は一匹飼ってるの、ネット上に広告出して、 
誰かに引き取ってもらうのがいいわ。私前に一回やったことがあるの。 
と話していた。確かに過去にそういうことがあって、彼女が拾った猫を 
ネット上で飼い主募集したら、浦東の金持ちの女の子が引き取ったのだった。 
さらに、そのかわいい捨て猫のために、ウェルカムケーキまで用意して 
みんなで供したの由。写真を送ってくれたんだった。 

今、大きい女の子になでなでしてもらっているこの茶色の猫に、 
そういう温暖な雰囲気に遭遇することはあるのだろうか。 
オレンジ色の街頭の下で、しゃがんで猫を見て、 
ジブンが「しゃがんで猫をみている」と実感していた。 

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山穷水尽 shān qióng shuǐ jìn

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